先日9月1日に行われた Microsoft のパートナー向けイベント、Microsoft Japan Partner Conference 2017 Tokyo~Inspire Japan!のキーノートにて、弊社が UI/UX 改善とメニュー実装を担当した車両メンテナンスアプリケーション 「Hologarage」が披露されました
【 #Hololenz があれば車の常識も進化する】エバンジェリスト 西脇資哲より。MRの世界では車の記録簿を見ることも、車両側のコンディションもリアルタイムに情報が抽出できる。更には #CognitiveServices を使って走行データの分析も可能となる。 #msjpc17 pic.twitter.com/3zi3L1FpZL
— マイクロソフト パートナーネットワーク (@MPN_Japan) 2017年9月1日
Microsoft の西脇資哲さんにデモしていただいている様子
Hologarage について
Hologarge は HoloLens で自動車のメンテナンスをサポートするアプリケーションです。メンテナンスに必要な自動車の情報を HoloLens が実物の自動車に重ねて表示することで直感的な情報提示ができます。また、整備において重要な、両手が塞がった状態でも情報を見ながら自動車のメンテナンスを行う事が可能になります。
このプロジェクトは、YAMAGATA 様とサイバネット様、3DCG のミンクス様によるプロジェクトで、これまでのバージョンで UI/UX 上の課題が挙げられていました。今回、弊社はモバイルアプリケーションの開発、デザインの中で培ったノウハウをプロジェクトの中で活用できるのではないか、というところからメンバーの一員となり、その期待に沿うべく次のような取り組みを行いました。
UI/UX の改善についての議論に参加
「近未来的なインターフェース、体験」をキーワードにメンバーの知識を活用してアイデア出しを行いました。誰もまだ見たこと無い、触ったことのないものをデザインすることは非常に難しいものでしたが、同時に未踏分野への挑戦はワクワクする活動でした。こういうときメンバーの多くがアニメや SF 映画の知識を有しており、そう言ったものからアイデアのヒントを探し出すこともありました。
メニュー等のデザイン、インタラクションを提案
議論の中で得られたアイデアを元にデモンストレーションのシナリオに合わせてよりブラッシュアップしたものを提案いたしました。弊社はコンシューマ向けのモバイルアプリの開発をメインとしておりますが、今回は自動車整備のプロが HoloLens を使うという全く異なった条件になっています。しかし、優れたユーザー体験を求める上での考え方は共通しており、UI を使いやすくするためのインタラクションの提案や、エンジニアとして実現可能性を考慮したデザインなどを提案しました。
Unity でのメニューUI の実装
これらの議論や提案を通して出来上がったアイデアを実装に落とし込んでいく部分では、Unity を利用しました。3次元空間上への配置、特にデモンストレーションの中で良い見栄えになる位置、大きさなどの細かい調整、HoloLens でのインタラクションに対して適切な色合いや透過具合などを、実際に自分たちで HoloLens を装着しながら模索して実装を行いました。 具体的な工夫点や課題などについては今後資料を公開したいと思います。
デモンストレーションでは Microsoft の西脇さんに操作をしてもらい、自動車のメンテナンス作業を想定したシナリオを発表していただきました。今後 HoloLens を実際に仕事の現場に導入したらこうなるのでは、というイメージを持って頂けたのではないでしょうか。
実現可能性を常に念頭に置いた上でデザインから実装まで行うことができる、デザイナー・エンジニアを繋ぎこむ役割として Hologarage の開発をサポートさせていただきました。弊社はこれからも VR、AR あるいは MR と言った分野に対してチャレンジを続けていきます。
合同会社コベリン 亀山