ど~も yanacii です。今回は経費申請の相談で、 App Store で買い物をしたけど適格請求書発行事業者の登録番号が無いからどうしたら良いか聞かれたときに困ったお話です。
結論としては、簡易課税制度を利用していることや、App Store の運営事業者が不明確で適格請求書発行事業者登録番号が正しいのか分からないため、請求書を処理する登録番号の欄は空欄として対応しています。
目次
適格請求書発行事業者登録番号
昨年度の10月からインボイス制度が始まったことにより、このうんたらかんたら登録番号が領収書に記載されていない場合、仕入税額控除の対象外となるようになりました。
経費申請の際にどのように対応したら良いかを従業員に周知するものを用意したり、めちゃめちゃ仕事が増えて大変でした。 あと適格事業者番号なのか、適格請求書発行事業者登録番号なのか、登録番号なのか、通称がわから~~~~~ん。
1万円未満であれば少額特例のパワープレイができるのですが、今回は1万円を超えるものを購入していたため登録番号が欲しいです。
検索してみた
Apple の適格請求書発行事業者登録番号について検索してみたところ、サポートコミュニティにて以下のような書き込みを確認しました。
10月18日時点、Appleでは適格登録者の番号はあるものの、どのように対応するか決まっていないという回答。情報が錯綜しており、どこにお願いをしたら、対応してもらえるのかがわからない状態です。電話ではダメで、メールで問い合わせしてほしいとメールで対応するとContactに聞くようにとの返信で、再度Contactに確認すると、当社の対応は決まっていないとのコメントで、これ以上相談ができないので、困っています。Appleも困ると思いますので、早く情報を整理いただきたいものですね。
こちらの状況から変わっていないのか、現状もまだ App Store の領収書に登録番号が記載されておりません。
ただし、Apple Japan 合同会社の登録番号自体は存在しているようでした。
しかしながら日本での App Store の事業者が Apple Japan 合同会社なのかわからないため検索してみました。
経済産業省によるとApple Inc.及びiTunes株式会社となっておりこの番号が使えるのかわかりませんでした。
顧問税理士の方に相談してみた
なるほど分からんとなったので、顧問税理士の方に相談してみました。
質問したのは以下の2つになります
App Store の登録番号をどうしたらよいか
適格請求書発行事業者登録番号が存在するけど、領収書に番号が無いとき、勝手に番号を記載して仕入れ税額控除を受けることはできるのか
これらについて以下の回答を貰いました。
App Store の登録番号をどうしたらよいか
- 回答:簡易課税申告をしているので、現状支払の消費税については厳密に処理をしなくても問題無い
簡易課税申告については国税庁からコメントされているものを紹介して頂き、空気感がわかり助かりました。
国税庁はインボイスの税務調査を大口・悪質なものに限定しており、簡易課税事業者にはインボイスがなくても支払った消費税額を控除できる仕組みもあるため、「インボイスが必要なケースは限られる」とのコメントがあります。
勝手に番号を記載して仕入れ税額控除を受けることはできるのか
- 回答:登録番号が無いとき、原則的に買手側が国税庁HPで売手の登録番号を確認して自ら追記することは認められない
ただし、実務的にはそこまで厳しく運用はされないだろうと言われており、追記してインボイス有の処理をして問題ないだろうとのことでした。
インボイスの立法趣旨と、税務調査の現場での労力を考えると、重点的にチェックされるのは「高額のもの」「怪しい支払先」に限定される可能性が高いそうです。
結論
今回は簡易課税制度を利用していることや、App Store の運営事業者が不明確で適格請求書発行事業者登録番号が正しいのか分からないため、請求書を処理する登録番号の欄は空欄として対応することにしました。状況が一致している方ではないと参考になる答えではないので申し訳ないです。