アマチュア無線の移動運用実績を地図で可視化するサービスをリリースしました

QTH map
ハローCQ、こちらは JK1TUT aka id:numanuma08 です。この度、弊社内の新規事業創出に関する取り組みの一環で「アマチュア無線の運用実績を可視化するWebアプリ QTH map」をリリースいたしました。

この記事ではアプリの紹介と目的、簡単な使い方、今後の展望をまとめます。

アプリのご利用はこちらよりどうぞ。

radio-qth-map.web.app

アマチュア無線と地図、そしてQTH mapとは

アマチュア無線と言う趣味をご存じない方も多いと思います。かつて(平成初期ごろ?)にブームのピークがあって、それ以来ずっと下火のようですが私は2023年ごろから個人的にこの趣味にはまっています。

アマチュア無線は、世界中の人々と無線通信を楽しむことができる趣味です。無線機を使って遠く離れた人々と交信し、時には地球の反対側ともコンタクトを取ることができます。しかし、自分がどこでどのような交信を行ったかを記録し、他の無線愛好家と共有する手段は限られていました。

実際、X(Twitter)などSNSで自分の運用実績をGoogle mapsで可視化しそれを共有されている方がいらっしゃしました。Google mapsのマイマップを使えば確かに地図上に可視化できますが、それ専用のツールとは言えないので使いにくい点も感じていました。

同様に、多くの交信ログ管理ソフトでも地図の可視化が可能ですが誰かと共有して体験や知識を共有する機能はありませんでした。

そこで登場するのが「QTH map」です。このアプリは、アマチュア無線の運用ログを地図上にマッピングし、自分の無線体験を視覚的に追跡できるようにすることで、無線運用の実績をより具体的に可視化します。また、他のユーザーと運用ログを共有することで、アマチュア無線コミュニティ内での交流を深めることができます。

アプリの目的、目指すところ

「QTH map」は「地図の可視化によるアマチュア無線体験や知見の共有ができる」世界を目指しています。アマチュア無線は歴史が古い趣味なので、先人の知識や経験はたくさんあります。雑誌や書籍、Webページなどいろいろな媒体でこれらの知識は共有されていますので私も「QTH map」によって無線の体験を可視化し新しい知識共有のフローを作りたいと考えています。

使い方

QTH mapを使う方法はとてもシンプルです。マップ画面右下「ログを追加する」ボタンよりログ追加画面を開いて、自分の運用ログを入力してください。アマチュア無線の方はADIFファイルのアップロードにも対応しています。

ログの追加画面

ログを追加する際「自分のコールサイン」と運用場所情報は必須情報です。運用場所情報はグリッドロケーターまたは緯度・経度で入力できます。応答相手の情報についても場所情報は必須です。こちらもグリッドロケーターまたは緯度・経度で入力してください。相手局のコールサインは必須ではありません。プライバシーに配慮し、デフォルトで非表示とするよう設定していますが、表示したい場合(例えば相手が記念局など?)「相手のコールサインを地図に表示する」をチェックしてください。

ADIFファイルを読み込んだ場合、相手局の応答場所情報が無い交信ログはエラー扱いとなります。

今後のアップート予定

QTH mapはまだまだ発展途上のアプリです。無線体験の入力のため「利用した無線機」や「アンテナ」など設備に関する情報の入力や検索機能を導入したいと思っています。検索機能も現状はコールサインによる検索しかサポートしていませんが、送信出力やモード、送信設備などで検索を実現したいです。

さらに遠い展望とはなりますが、eQSLとかだれでもQSLと連携したQSLカードの表示とかアワードの設定、本人確認機能を導入してより客観性のあるデータの構築などを実現したいです。

QTH mapはオープンソースでの開発を考えていますので、よければ気軽にIssueの作成やPull Requestを作ってもらえると嬉しいです。技術スタックはflutter + firebaseです。

github.com

このアプリを通して多くの人の無線体験がさらに拡張され、面白いものになることを願っています。それでは、73。